ホリデーシーズンに入ってから、巷じゃ”STEINS;GATE 0”だの”Fallout4”だので大騒ぎなのに、僕は未だにWarframeのアップデート責めに乗せられているから、イマイチ他のゲームが進められずにいる。
それでも流石にお正月休みだと積みゲーも捗るというもので、なんとか本作を年内にクリア出来て、1cmくらい、いや1nm、1ymくらいは嬉しかった。
禁酒法が存在した1920年代のアメリカを舞台に、マフィアの主人公がゾンビにクリーチャー、そして対立組織の人間や軍人相手に銃をぶっ放して進む横スクロールアクション。
PS4やPCでも遊べる本作だが、あまり遊んでいる人が居ないのか日本語の攻略サイトや翻訳をしている人がほぼ皆無。5、6月の段階では今年中に日本語へとローカライズされたPS4版が出るとか出ないとか言う記事が上がっていたもののそれっきりである。なのでストーリーは完全に脳内補正しか無かった。
親分に人探しを命令された主人公が、他所のシマまで行くのだけど、そこで待ち構えていたのはゾンビだらけの荒廃した街並みで、何故こんなことになったのかなんてそっちのけで、気に入らない連中をぶっ潰しまくるハードボイルドっぽいお話だって事は、なんか分かったつもり。
と言うかストーリーなんてどうでも良いゲームではあった。ガシガシ銃を撃ち、手榴弾をぽいぽい投げ敵をバラバラに(演出がコミカルだからそれほどグロく感じない)して、まずは視覚的に楽しむゲームだったからだ。個人的にお気に入りなのは貫通力の強いマグナムでヘッドショットが決まった時である。他にも火炎放射器、テスラコイルなんて物もなかなか楽しい。
しかし、ゲームを進めるうちに、それだけではないことに気付いて来る。少々難易度がキツイ場面でも死んで死んで死にまくれば攻略の糸口が見えてくるようになっている(イージーでもかなり死ぬようなバランス)し、各ステージのギミックも工夫を凝らしてあって案外飽きが来ない。だが武器の切り替えがあまりスムーズに出来ない仕様だから弾薬切れの時焦って死ぬ場面が非常に多く、案外骨太なシューターであるからプレイヤーによっては何処かでぷっつりと心が折れてしまうかもしれない....
『Guns, Gore & Cannoli』と言うタイトルであるから、当然飛び道具が楽しいゲームなのだけど、個人的には接近戦用の武器も欲しかったし、左右だけではなく360度弾を撃ち分ける事が出来た方がストレスを感じず遊べたかもしれない。まあ2方向にしか撃てないからこその遊び心地と言うのも無くは無いと思うが、プレイスタイルの幅を狭めているように感じるのも無理の無い話だろう。
ただ、一つ一つの弾薬を少なめにして、数ある銃を余すところなく使わせようとする匙加減は上手かったかもしれない。銃を使うどんなアクションゲームも、結局幾つかのお気に入りばかりに終始して、全く使わない(使えない)銃と言うのが生まれるものですからね。
ゲーム自体は何処でも良く見かける物はあったけれど、マフィアのおっさんが主人公であること、荒ぶる人達が生き生きしていた時代背景であること、ゾンビがコミカルであることなど、独自の雰囲気を醸し出していたし、意外とマリオを遊んでいるような感覚に陥る調整具合が悪く無いゲームでした。
日本がこういうジャンルを和製な世界観(極道、ヤクザ)で海外に輸出したら、結構ウケが良さそうな気がするけど、何処の会社も作らないんでしょうな。勿体無い。