物凄くぶりにキーボードを買った。
今まで使ってきたのはiMacを買った時に付いて来たApple純正の素っ気ないシンプルな物。それまでMacBook Proのキー配置に余裕のある物を使っていた為、メインPCをiMacに変えた時は本当に使い難いキーボードだと感じたものだった。
慣れてくれば、無駄の少ないApple純正は苦にならないどころか快適に感じるようになったものの、面白味という点では0点なままだった。お陰で人間工学に基づいた厨二心くすぐる物や、うっかり10万円近くする木製キーボードに心奪われたりもした。日頃使う物だからこそ、使い勝手以上に所有欲を満たしてくれそうな物に浮気心が湧いてしまったのである。
そしてとうとう、これを買う羽目になってしまった。
タイプライター型のキーボードには、結構前から目をつけていた。まず見た目がレトロでおしゃれだし、これまでとは真逆にストロークが深いキータッチを試してみたくて欲しい物リストに長い間眠っていた。
今回買ったのはHKWという会社のシンプルな物で、もっと見た目がタイプライターっぽいのがあるのにスルーした。キャリッジリターンレバーを意識した物が付いていたところで、どうせ邪魔に感じるようになるだろうと思ったし、スマホやタブレットのスタンドとしても使えるデザインにも興味はなかった。そんなことより頭の中はキータッチの感覚への不安でいっぱいだった。
こんなにストロークがあるキーボード使ったの20年くらい前な気が...
実際実物を触ってみると、キーが丸くなったこと、ストロークが深くなったこと、右シフト等の細かなキー配置の違いに振り回され、見事に不安は的中した。商品自体は値段相応と言って良い作りで、タイプライター気分を味わえる楽しいアイテムではあるけれど、使い易いかどうで言えばNoだろう。機能性を考えたら、こんな物は一銭の値打ちもない。10数年以上もキーストロークが浅いキーボードしか使って来なかったため、ストロークの深い本商品のキータッチ音の大きさも結構気になってしまう。家族が寝静まったなか、カタカタと鳴らすには少々五月蝿いまである。暫く使ってみて、耐えきれないほどに感じるようになったら、大変残念ではあるけれど、封印するしかなくなるかもしれない....
女の子はオシャレの為に布面積の少ない下着を履いたり、冬場に生足で寒さに堪えたりするが、果たして自分は触っていて楽しいのためだけに、使い難いキーボードを使い続けることが出来るのだろうか?誠にもって自信がない。
まじで何度も右シフト触ろうとして空振りしてるよ俺の指。
ここにシフトください....お願いだから.......