つい先日、会社の後輩と“今期は不作だね”と自然に話をしていたが、思い返すとアニメの話題を普通に出来る相手が、高校に入るまでいなかったような気がする。
家族四人を相手にチャンネル争いを繰り広げなければならなかった子供時代、はっきり言ってアニメや特撮はほとんど見れていない。それこそ家族が一緒になって観れる日曜18時以降の恒例アニメ以外は、どれほど見たくても毎週欠かさずなんてことはまず不可能で、リア帯に見たかどうかを友達と競うどころか、見ることそのものが難しかった。
それでなくとも当時はアニメ自体が肩身の狭い時代で、外で遊ぶ連中からは”お前そんなの見てるのかよ”という空気すらあった。宮崎勤事件の影響も長きに渡り、今のように親子でマニアックな作品を楽しむなんてことは普通にあり得ない話だった。お陰様で、その反動が高校生・社会人になってから花開き、アホみたいにアニメばかり観ていたのは言うまでもない。
で、そんなことを思い出していたら、今から30年前の自分は何を観ていただろう?と気になり、自然とググっていた。
TVシリーズ
- おぼっちゃまくん 1/14
- ピーターパンの冒険 1/15
- 青いブリンク 4/7
- 魔動王グランゾート 4/7
- 新ビックリマン 4/9
- らんま1/2 4/15
- パラソルへんベえ 10/2
- ダッシュ!四駆郎 10/3
- 笑ゥせぇるすまん 10/10
- 機動警察パトレイバー 10/11
- シティハンター3 10/15
- YAWARA! 10/16
- チンプイ 11/2
- ドラゴンクエスト 12/2
OVA
- クラッシャージョウ 氷結監獄の罠 2/5
- 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 3/23
- 御先祖様万々歳! 8/5
- ハイスピード・ジェシー 9/5
- MEGAZONE23 III 9/28
- 超人ロック ロードレオン 10/25
- 海の闇、月の影 10/14
- 敵は海賊~猫たちの饗宴~ 12/26
劇場版
- 宇宙皇子 3/11
- ファイブスター物語 3/11
- ドラえもんのび太の日本誕生 3/11
- 機動警察パトレイバー the Movie 7/15
- 魔女の宅急便 7/29
OVAと劇場版は、ほとんど高校生になってからレンタルしまくったもので、30年前に見たものではないものの、TVシリーズの方はほぼほぼ茶の間に一台しかないTVが空いている時や、チャンネル争いに勝てた時に見ていた作品で間違いない。手塚治虫、藤子不二雄、コロコロコミックの原作物が多い辺りに時代を感じてしまう。ある意味性的趣向に大きな影響を与えた「らんま1/2」や、魔法陣で頭の形をしたメカを召喚する「グランゾート」は特にお気に入りだった。あれから高橋留美子さんには長らくお世話になってますo┐ペコリ
こうして並べてみると、口癖が印象的な濃いキャラが多かったなと思う。新ビックリマンの”ピア・マルコ”の「ぴぁ」や、グランゾートの”グリグリ”の「グリ」、おぼっちゃまくんの「クリ」に至っては、親に『もう止めろ』 と言われるくらい実際に使っていたものである。本当に何もかもが懐かし過ぎる.......
YAWARA!を見なければ浦沢直樹を好きにならなかったし、ドラゴンクエストを見なければ徳永英明を好きになることもなかった。やはり10代までに触れた作品というのは、鳥の刷り込みと同じで、非常に心に残るものである。ついでに20年前と10年前に観ていた作品もピックアップしてみたが、30年前に観たもの以上の郷愁は呼び覚まされなかった。本当に老いてきたのだと痛感せざるえない。
おそらく10年後の自分も、30年後の自分もアニメは見ているに違いないが、肝心な時脳裏をよぎるのは”初めて”をくれた作品達だけなんだろうなと性懲りも無く思った。