いまや何処までを指す言葉なのか、よく分からないほど細分化された人達.......それがアイドル。
歌を歌う人、コスプレする人、服を脱ぐ人などなど、人の気を曳く為にならなんでもやる多種多様のアイドルが存在するが、そのほとんどは"idol"(偶像・人気者)では無く"idle"(仕事のない・遊んでいる・怠惰な)だから目も当てられない。
そもそも何故こんなに大量生産されてしまったのだろうか?それこそ先人のアイドル達のせいなのだろうか?彼等彼女等がステージで素晴らしい笑顔を振り撒いた結果、才能も努力も補助も無しに自分もアイドルに成ると勘違いする人達が増えたということなのだろうか?
こんな話をしているのも、「きらめきのがおか」の主人公が父親の遺言を守り、現役大学生アイドルになろうと東京に上京して来た田舎者で、負けん気だけ強く、努力を怠り、なんでも他人任せのクセに、初めて受けたオーディションでコテンパにされ一人前に落ち込んでいたのが本当に腹立たしかったからだ。
アクは強いが優しい同居人達
お前何しに来たんだ....
じゃあ努力しろよ....
勿論こんな風に僕が感じるのも、作者である”ゴトウユキコ”さんの狙い通りなのだろう。夢破れた青年に諦めてはいけないと口にしていた主人公が、自らも挫折を味わいどう変わって行くかを描く為の下拵えだ。この先の彼女が何者になって行くのか実に気になる。
とはいえ何故アイドルに成りたくて、どんなアイドルに成りたいのかがハッキリしない人にアイドルを名乗って欲しく無いのは確かだ。ちやほやされるだけがアイドルのお仕事なら、赤子でもアイドルが務まる。
常々思っていることだが、誰もが実際にアイドルに成れたとして、じゃあ誰が応援するの?ということ。プリパラのように「みんなともだち みんなアイドル!」とは行かないし、そうで無ければアイドルと言う言葉の価値は更に下落してしまう。
動画投稿サイトで嫌らしい男達の視線を集めるだけがアイドルでは無い事を、自称アイドル達には証明して欲しいものである.....