訳有りな”馬”は放っておけないタチの光優馬が、鮮やかな遣り様で馬達の能力を引き出して行く光景につい夢中になってしまう優駿の門も、最新のシリーズ「優駿の門GP」の1巻目で69冊目(番外編3冊を含め)。
「優駿の門-ピエタ-」は痩せ細って行く国内競馬を背負って戦うピエタの献身的走りや優馬の強烈な人間関係に何度となく胸が熱くなりましたが、今度は落ち着き払ったピエタとは真逆に好きな牝馬に手痛いひと蹴りを貰っちゃうようなお馬鹿馬チャンプの話になり、ピエタとは違う意味で癒されました。
おでこには勲章の蹄痕
絵に描いたような馬鹿面w
なかなか良い成績が出せないチャンプをあえて連闘で使い、調教ではなくレースの中で一人前に育てて行こうとする荒技も凄かったけれど、その後チャンプがダービーを獲って天狗になった時、今度はわざとチャンプのライバル馬に乗って競馬を甘く見るなとレースを通じて優馬が教えているのも面白かった。
そうこうしているうちに新シリーズになった頃には優馬のお手馬は優駿だらけになっているから贅沢な話であります。優馬と”やまさき拓味”先生は馬のことになると本当に欲張りさんですね🏇
チャンプも良いけどやっぱピエタだよなぁ
優駿の門のように馬と通じ合うなんてことはまず無理がありますし、馬が事細かに人間たちの事情を汲むことだって現実にはありえない。競馬自体人間のエゴイズムの産物でしか無いことでしょう。
でも優駿の門みたいな奇跡を夢想せずにいられない魅力を競馬は秘めているのも事実な気がします。ここ十数年競馬からは遠ざかっていますが、1990年代には名馬達の姿に毎週熱いドラマを感じていたものです。
舞台裏は相当生臭いに違いない競馬。
いちファンとしてしか関わらずにいたのが正解だったなと思うのと同時に、有名な牧場に入る為真剣に勉強していた友人が今どうしているかをちょっぴり考えてしまう秋の夜でした。
こういったぐさっと来る言葉がまた良いんですよね優駿の門は.....