無差別八方美人?

全然無差別じゃないおじさん

部屋とエアガンと私

元々部屋が散らかっている人間なのだが、最近富に部屋を賑わせているのがBB弾。
 
BB弾と聞いてピンと来ない人も多そうな気もするので、一応書いておくと、エアガンに使用する弾の総称である。
 
プラスチック製の直径6mm球形が主流で、中には8mmの物もある。重さも様々で、土に還るバイオタイプも多く、所謂サバゲーと言われる遊びにはバイオ弾は欠かせない。
 
で、何故そんなものが部屋中に転がっているかと言えば、当然エアガンを部屋で撃ちまくった結果である。先月までは床にひとつも転がっていなかったのにだ。
 
昔からエアガンは好きだった。小学生の頃、お菓子のオマケで付いて来る組み立て式のガトリングガンで遊んでいたこともあったし、中学生に入る頃にはお祭りで売っているような低年齢向けのエアコッキング銃を撃ったり、東京マルイ製の安価なハンドガンを買い漁っていた。ワルサーP38、44オートマグ、センチメーターマスター、M92F、デザートイーグル、シグ・ザウエルP228、ダブルイーグル、etc....
 
あれだけ買っていたのに、一時期全て処分(友達にあげたり、捨てた)したため、今は一丁も残っていない。
 
こうした玩具で遊んでいる話をすると”人や動物を撃っているんじゃないのか?”と思われがちで、こいつ危ない奴なんじゃと云う目で見られることも多々あるが、基本的にそうしたことはやらない。そりゃ子供の頃は友達同士でエアガンを使い遊んでいれば、お互いを撃つくらいのことはしたが、顔や急所を撃ったりはしないし、低年齢向けの威力が弱い銃だから安心してそんなことをやっていられたのもあった。大人になってからで云うと、鴉を威嚇する為にエアガンを撃つことがあっても、故意に傷つける目的で対象を撃つことは全く無い。その昔、しょっちゅう兄にガスガンで撃たれていた友人がいたので、そう云うことに対する嫌悪感は有るのだろう。
 
ただ、子供の頃にガンプラを撃って遊んでいた時の俺は、かなり危ない人だった気もする。まるでアニメで主役機がボロボロになるシーンを再現してるみたいで愉しかったのだ。今思うと勿体無くて泣けてくる。撃っていたのは当時出たばかりだったHGシリーズで、あれは塗装しなくても良く出来ている1/144だった。あのサイズで変形するZガンダムも良かったが、初代があれほど格好よく感じたキットは初めて。なのに撃つのだから病んでるにも程がある....
 
それから暫く経つと、アニメとゲームばかりの生活になり、エアガンのことは頭から離れていった。時折思い出したかのように買っても、鴉避けの電動ガンやアニメ絡みの銃(攻殻機動隊トグサの愛銃マテバ等)であったり、手のひらサイズのデリンジャーや、排莢システムに惹かれて買う程度で、素人が数年に1丁買うか買わないかのレベルに留まった。
 
ところがマック堺と云う温厚そうなおじさんの動画を見るようになってから、今まで手にしたことが無いレベルのガスガンを立て続けに購入し、そのギミックに魅了され、久々にガンガンBB弾を消費するようになった。知れば知るほど沼にハマる世界がそこにはあったのだ。せっかくガチャ課金を最低限しかしなくなったのに、金もガンガン消費している....
 
まずマック堺さんを好きになった事が大きい。子供が扱うような物から、実銃まで扱う経験豊富な人なので、エアガンであっても銃口管理や後方確認、周囲の状況への配慮をしっかり行ってから撃つ姿勢に好感しかなかった。他のエアガン好きの動画でも、そこまできっちりやろうとしている人は多く無い。ただそこまで厳密で無くとも、その他のエアガン好き(動画を見ている限りでは)も非常にマナーを守っている印象が強く、結局はそれぞれのモラル次第で銃に対するイメージは変わる物だなと改めて思う。野球のバットだって、ヤンキーが振り回せば、ただの凶器なのだから。
 
ちなみに、自分が買ったのはACTION ARMYのAAP-01と、SIG SAUERのM17。どちらも海外製だが非常に良く出来たおもちゃで、ギミックの魅力に負けた。前者は実銃が存在しないタイプで、カスタムパーツが非常に多く、スライドではなくコッキングハンドルが動く仕様がなんとも言えない小気味良さで、フルオートで撃ち切った際の開放感も癖になる。殆どが樹脂製ではあるものの、安っぽさはそこまで感じない。そもそもこのスペックが1万弱で買えるのだから、トイガンとして非常に魅力的。
 
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ついでに買ったサイレンサーとライトを付けたらかっこよさ倍増だった。
 
 
 
後者であるM17は実銃が元になっており、しかも同メーカーが作った本物の偽物である。ならディティールも素晴らしいだろうと誰でも思うわけだが、逆にトイガンのノウハウが怪しく、問題点が山積みと云う欠陥品。勿論本物を知りぬいているのだから、良いところは良い(刻印やグリップの質感等)のだが、パーツ同士の合いに個体差が有ったり、どれほど近い場所から撃っても照準通りの場所に着弾しなかったり、マガジンのスプリングが異様に固かったり、箱出しの段階で油だらけな状態と戦わなければならないと云う素人が買って良い代物ではなかった。しかし、この銃のスライドを引いた瞬間の金属音や、CO2仕様のブローバックの味わいがそれらを中和してしまうから悩ましい。一長一短とはよく言ったものである(一短でもないけど)
 
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色味のせいもあるが、若干安っぽい見た目
 
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バリ残りも残念の一言。
 
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昔買った炭酸水を作る装置に使ったカートリッジと同サイズ
 
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遊びが無くなるまで六角レンチで軽く回し、最後は一気に閉める仕様なので、最初は嫌な汗が出る。
 
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このスプリングが強すぎたので、少し切った。その際マガジンが傷だらけに...
 
 
 
 
ガスガンの音はかなり五月蝿い。なので家族が居る時はなるべく撃たないのだが、そんな時はガスを入れずにスライドを引いて無駄に空撃ちしてしまう。M17などは特にそれが楽しい。ガスブローバックの銃が、固定スライドの銃より高い理由がここにある。このギミックの面白さの為に、ガスブロ以外使わない人も多いだろう。精度だけなら電動ガンやエアコキの競技用ガンの方が断然良いのだから。
 
話は変わるが、こうしてガスガンの魅力を再認識しながらも、ぼんやり後ろ髪引かれるのは、ガスガンに使用するガスの主流が未だにフロンガスだったこと。ノンフロンのガスもあるが、威力が低下する為なかなか主流にならない。電動ガンではまだまだ味わえないブローバックの魅力を支えるのがガスであるだけに、この辺りの欠点が解消されないと気分良く遊べないのだ。
 
日本の協会や大手の東京マルイが及び腰であるため、まだ主流とは言えないが、こうなってくるとCO2ガスを使ったガスガンの重要性が増してくる。フロンガスと違い、元々空気中にあったCO2を使用しているだけなので、環境への影響も遥かに少ない。マガジンに高圧ボンベを取り付ける際の危険性が無いわけでは無いが、大手がやる気になってくれさえすれば、使い勝手も向上していくはずである。威力もあって環境にも優しく寒さにも強いだなんてCO2ガス様様。
 
実際には人殺しの道具でしかないのに、こう云う物に憧れちゃう男は救い難い。
 
でも楽しいものは楽しい。今度はターゲットを買ってしまいそうだ。
 
悩ましい物を好きになってしまったものである。金額的にも.....
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