以前、コナミの方針転換によりAAA級タイトルであるサイレントヒルの新作が中止された時、ネット上でその判断にNoを唱える投票が行われ僕もそこに参加しました。
実際にプロジェクトを中止に追いやられた小島監督やスタッフ達同様に、僕と同じ思いで大勢のファンが怒っていると知れて、実に心強かった覚えがあります。
そんな様々な事柄について賛同者を募るそのサイトから、昨日気になるメールが届きました。つい先日福山雅治氏の結婚の際「結婚を機に、やはりママさんたちが、一緒に子供を産みたいとか、そういう形で国家に貢献してくれればいいなと思っています。たくさん産んでください」と、うっかり本音をぽろっと滑らした菅義偉内閣官房長官に発言の撤回を求めるとするキャンペーンのお知らせメールでした。
改めてその発言を目にすると、確かに女性の行き着く場所を狭める言葉に見えます。確実に失言です。でも、こうした本音を漏らすことを許さない風潮が強まるのは、もっと問題があるのではないでしょうか?安保法案の時のように選挙の時には一切口にしないで、政権が安定した時を狙い不意打ちをする政治が増える理由になるのでは無いかと思うのです。
だいいち、これは世代や性別による感じ方の差の問題が根っこにある話であります。問題の発言をした菅 義偉は66歳です。彼のような年齢の方に今の時代の考えを心から理解して欲しいなんて無理な話では無いでしょうか?女性や若い世代も菅さんの世代の考えを理解しきれないから怒っているのですからお互い様です
女性にしか子供を産めないのは事実ですし、僕ら男がもしも子供を産める身体だったとして、果たして同じように冷静に考えるかどうかも怪しいですが、今回の不幸な行き違いは、今の時代を当たり前にして育った者と、過去の時代を当たり前として育った者によるジェネレーションギャップでしかないと、何故溜息ひとつで済ませられないのかが残念でなりません。
昔はハマコーこと浜田 幸一さんのように言っちゃいけないことまでポロポロこぼす政治家が大勢いました。間違いなく政治を扱う者としては失格でしたが、彼の包み隠さない性分は本当に愛すべき物がありましたよね?
それく比べたら安倍首相のように上辺だけとり繕い、世界平和だのすべての女性の輝く社会の構築だのを口にする人間は本当に信用出来ないし気持ち悪いです。僕は初めから彼らの言葉を信用していないので、発言の真意が何処にあるかより、本音が漏れたことそれ自体に価値を感じました。
ネットでワンクリックするだけで自分の意思を表明出来る現代。
自分が選択する道が本当に最良なのかどうか、多面的な視野でネットの向こうを見据えて行かないと駄目だなと、自己反省も含め改めて感じる話題でした。