一度出掛けなくなると、暫く何処にも行きたくなくなる僕が、重い腰を上げてDAOKOに逢いに行った。
初めて観に行くアーティスト、そして初めて行く会場ということで、多少緊張していた。いや、そもそも大勢集まる場所が苦手だからライブに行く時は毎回緊張しているのだけど、昨夜の会場となった札幌sound lab moleは狸小路内にある性格上、モールを歩き回る大勢の好奇の眼に晒されるため、かなり嫌だった。正直あまり行きたい箱ではない....
ライブハウスの中は中で、半分から後ろは機材ブースがあるため狭く、ロフトになっているせいで、後ろから観ていると太い柱が邪魔をする。丁度女性連れの冴えない男が(やっかみ)僕の視界を邪魔していて、DAOKOをしっかり見れなかったのも悲しかった。もう少し大きめの箱で彼女はやらせてあげたい。
自分のことばかり話しているけれど、大きめの箱でと思う理由は、けして僕の不満解消のためだけではない。限られた予算と狭いステージをしっかり活かしたライブパフォーマンスだったからだ。ステージと観客側をスクリーンで隔て、amazarashiのように歌詞を散りばめた映像と共に始まったライブは、中盤になるとスクリーンを落としバックダンサーが投入され、スクリーン代わりに分割する二つのパーテーションがステージ上を動き回るという手間のかけようで、こんな人数のお客を相手にしていたら赤字になりそうだと思った。
バックダンサーだけでなく、彼女自身も振り付けを披露する曲も多く、歌詞の物量も含め覚えるのが大変だろう。DAOKO可愛いなと眺めているだけの僕など全くもって呑気なものである。意外とDAOKO胸揺れるなとか、黒髪ロングをかきあげる仕草いいなとか考えていた事を今ちょっと反省している....
兎に角、そんな下心も刺激されるなかなかのライブだった。今年ヒットしていた他のアーティストとのコラボ曲を目当てに会場入りしたお客様が面食らうような楽曲で開幕したのも印象深く、楽曲に多用されている「嫌い」という言葉に隠れた裏腹な想いこそ彼女が歌い続ける理由なのかもしれないとも思った。これからも可愛いだけじゃないDAOKOから零れ落ちる何かに注目していきたい。
(´-`).。oOShibuyaKの振り付け真似したかったな......